World Joker

61話 HスイーツH



 

 

 
「・・・・・・」「・・・・・・」

巨大迷路、出口付近。そこにはトパーズとアクアがいた。

お楽しみ半ばでヒスイがメンバーから外れ、テンション急降下の二人。

「トパ兄守ってもつまんないし〜」

「こっちも願い下げだ」

ゴソゴソ・・・おしゃれ道具が詰まったポーチを漁るアクア。

そこからヒスイのパンツを取り出し、くんっ・・・匂いを嗅ぐ。

「ママぁ、どこいっちゃったんだろ〜ね」

ヒスイにしてみれば、忽然と消えたのはトパーズとアクアだが。

トパーズとアクアにしてみれば、忽然と消えたのはヒスイの方なのだ。

それは、トラップだった。

“踏む”ことで発動する転送魔方陣が、緑の芝生で覆われた地表の下、巧妙に隠されていたのだ。

たまたまそれをヒスイが踏んだ・・・事の真相はこんな感じだ。

シトリン達も同じトラップに掛かり、バラバラになっていた。

「ママがいないと、たいくつ〜」アクアがぼやく。

「同感だ」と、トパーズ。

「はやくみつけてぇ〜、しっぽフリフリさせようよぉ〜」

壮絶に邪悪な笑みを浮かべ、アクアが一歩踏み出そうとした時だった。

 

 

「おっと、ソコ踏むなよ。ランダムに飛ばされるから」

 

 

「ジジイ・・・」

「あ〜、おじ〜ちゃんだぁ」

本来の子供の姿で現れたメノウ。対して、神の戦士ヴァージョンのアクアは、大人の体でメノウに抱き付いた。

「お、でっかくなったなぁ」

巨乳に半分顔が埋まった状態で、メノウはトパーズに視線を向けた。

「ちょっとさ、話あんだけど、いい?」

アクアをその場に残し、二人は生垣の角を曲がった。

「コハクから聞いただろ?」と、メノウ。

「何をだ」

「シラ切っちゃって。ま、いいけどさ。お前の可愛い息子のハ・ナ・シ」

トパーズを下から覗き込むようにして、メノウが言った。

おちょくるような態度は相変わらずだ。

「やっぱお前じゃないとさ、抑えらんないんだよな〜」

神の血が濃く、通常の魔法はほとんど作用しない。

成長するにつれ、その傾向が顕著になってきたのだ。

「・・・・・・」

黙って煙草を咥えるトパーズ・・・メノウは話を続けた。

「お前はさ、どうやったってもうヒスイの息子にはなれないかもしれないけど」

 

 

ジストは、ヒスイの息子でいることを選んだ。

 

 

「たぶん・・・その選択は正しい。ヒスイを守るって意味では、ね」

「・・・・・・」

「そういうコトだからさ、協力・・・」

 

 

「断る」

 

 

一言、そう言い放ち。トパーズは出口ではなく入口へ逆行した。

「おいおい、ヒトの話は最後まで聞けよな〜・・・」

両腕を組んで苦笑するメノウ。

 

「ジストんとこ行って、どうするつもりなんだろうな、あいつ」

 

 

 

「も〜・・・おそいよ〜」

ひとり残されたアクアは待ち切れず。

「アクアひとりでママさがそ〜っと」

長い銀髪を掻き上げ、勝手に歩き出した。

アクアにとっては、迷路を抜けることが目的ではないのだ。

「ママぁ〜?どこぉ〜?」

体は大人、しかし頭脳は子供のまま。

出口など意識せず、ヒスイ探しに没頭する・・・と、しばらくして薔薇の生垣に囲まれた広場へ出た。

「あれぇ〜?こんなところにお店があるよぉ〜」

怖いものなしの5歳児、アクア。当然ここは・・・

 

「いってみよ〜」

 

 

 

 

シュガーランド園内。

 

コハク、ヒスイ、オニキス、シトリンの四人は、とりあえず中央の観覧車を目指すことにした。

「・・・・・・」(早いとこ何とかしないと)

尻尾のぶら下がったヒスイのお尻が気になって仕方がないコハク。

「・・・・・・」(このままという訳にはいかんだろう)

オニキスも同様に気になるらしく、ヒスイのお尻で男二人の視線が交わる。

当のヒスイは、尻尾に慣れてしまったのか、さほど気にしている様子もなく。

娘シトリンと手を繋いで先を歩いていた。

 

キャラメルの石畳。シュークリームの岩。チョコレートの木にはマシュマロの実がたくさんなっている。

遠くから花畑のように見えたのは、色とりどりのフルーツグミで。

目に付くものはどれもお菓子でできていた。

つまり・・・スイーツ食べ放題。

「何から食べるか迷ってしまうな!母上!」

「そうだね」

シトリン&ヒスイは大はしゃぎだ。

「あ、この匂い・・・」

ぴょこん!ヒスイの犬耳が動く。

「おい、母上、どこへ・・・」

「わ・・・」

ヒスイが見つけたのは、ミルクティーの池だった。

淵はホイップクリームでデコレーションされ、香ばしいナッツが散りばめられている。更に。

 

「すごい・・・」

 

立ち止まり、感嘆の声を漏らすヒスイ。

そこには、お菓子の家が建っていた。

巨大なビスケットを地盤に、綺麗な模様が入った角砂糖を積み上げて壁とし、屋根と煙突はウエハース・・・見るからに甘い造りだ。

(よしっ!ここだ!)コハク、心の声。

犬と化したヒスイの体をじっくり見るには最適の場所だった。

「僕ら、ここで休憩していきますね」

「え?おにい・・・」

コハクはヒスイの手を取り、厚い板チョコの扉を開けた。

「さ、ヒスイ。おいで」

「お前、この期に及んで・・・!!」

後の展開を察したシトリンが引き止めるも、とっくに二人は家の中で。

「・・・先に行くぞ」と、オニキス。

「お構いなく」コハクは窓から顔を出し、笑顔で手を振った。

 

「さて・・・っと」

お菓子の家の内装はというと。

(へぇ・・・これはまた随分と・・・)

家具までお菓子を覚悟していたのだが。

室内には大きなベッドがひとつ。カーテンで仕切られた先にはシャワーもある。

えっちしてくださいと謂わんばかりの環境だ。

(こういうの考えるの、メノウ様っぽいな)

「・・・・・・」

(罠かもしれないけど・・・まあ、いいか)

あえて甘んじることにして、コハクは早々にヒスイの服を脱がせた。

 

 

「見せて」

「ん・・・」

 

 

ベッドの上、裸のヒスイを四つん這いにして、まずは尻尾の状態を調べる。

(ああ・・・)

目を覆いたくなる惨状。ヒスイの小さな穴がここぞとばかりに拡げられている。

何十年と精根込めて解してきた場所が、よもやこんな使われ方をされるとは。

(かわいそうに・・・無理矢理入れられて・・・)

ヒスイの前ではおくびにも出さないが、内心、はらわたが煮え返る思いだ。

トパーズを一発や二発殴ったぐらいでは気が済まない。

 

「ん〜・・・よしよし」

 

声を掛けながら、尻尾を引っ張るコハク。

抜けない可能性の方が高いとわかっていても、引っ張らずにはいられなかった。

「んっ・・・!!ぅ・・・」

ヒスイは歯を食いしばり、シーツに顔を擦りつけて耐え。

「んっ・・・んぐっ・・・」

尻肉の間で、引く力と戻る力がせめぎ合う。

それが、何とも言えない感覚で。

「うっ・・・うぅん・・・」涙目のヒスイが呻く。

 

「・・・いいよ、声出して」

 

ヒスイの尻尾を強く引き、突っ張った穴のまわりを優しく舐めるコハク。

「あは・・・んっ!!おにいちゃぁ・・・」

途端にヒスイが小さなお尻を震え上がらせ、甘えた声を出した。

「あん・・・あ・・・はぁ」

「・・・・・・」

タチの悪い尻尾だった。

あと少しで抜けそうというところになると決まって、ヒスイの内側から強い力が働き、ヒスイの中へ戻ってゆくのだ。

まるで意志を持つ寄生生物のように。

抜けそうで、抜けない。その繰り返しだった。

「んく・・・っ!!あ・・・!!」

ポタポタ・・・前方の窪みから、愛液が淫らに流れ落ち。

「ヒスイ?気持ちいいの?」

「ちがっ・・・!!」ヒスイは必死に否定した。

「・・・・・・」

アナルでこんなに感じているヒスイは初めてかもしれない。

トパーズの道具というのが非常に気に食わないが。

(ヒスイが悪いわけじゃない)

コハクは尻尾から手を離した。

 

 

「お・・・にいちゃ?」

 

 

尻尾に加わる力がなくなったかと思うとすぐ。

濡れた膣口から、コハクの人差し指と中指が入ってきた。

「ふぁ・・・んっ!!」

コハクの指先が膣内を撫で回す。

直に触れられた場所が、じわじわ熱くなって。

「う・・・おにぃ・・・」

にゅぐにゅぐと粘っこい音がする。

コハクの指に湿った肉襞が絡んでいるのだ。

「はっ・・・あ」

恥ずかしくも悦ばしい快感。

中でコハクの指が動く度、ヒスイの腰も繊細に揺れる。

「あっ、あっ、あ・・・」

「ヒスイ、こっち向いて」

コハクは、四つん這いになったヒスイの上から顔を寄せ、唇と唇を重ねた。

「ん・・・する・・・の?」

「うん」

頷きながら指を抜く。

「んん・・・っ」

中に溜まっていた愛液がコハクの指と一緒にこぼれた。

 

「はぁ・・・はぁっ・・・」

 

ヒスイが呼吸を整えている間に、コハクは服を脱ぎ捨て。

高く突き出したままになっている可愛いお尻に、何度もキスをしてから。

両手の親指を使って、ヒスイの陰唇を左右に拡げた。

「あふっ・・・!!」

コハクの舌が、中へと押し込まれる。

「っ・・・あっ」

(な・・・なんだかすごく熱く感じ・・・)

「あ・・・あぁ・・・おにぃちゃ・・・あっ!!」

膣内でコハクの舌が大きくうねる。

「うっ・・・あ!!」

だんだんと腰に力が入らなくなってきた・・・が。

沈む腰をコハクに抱え上げられ。

「あぁぁっ・・・そん・・・な・・・に」

(そんなに奥まで舐められたら・・・)

溶けてしまいそうだ。頭の奥までジンジンする。

「ん・・・ふぅ・・・おにぃ・・・ちゃ・・・ん」

 

 

「後ろ入ったままで大丈夫かな?」

 

 

コハクは舌を抜き、今度はそこにペニスを差し向けた。

ちゅっ・・・ぬぷっ・・・

「あ・・・ぁ・・・」

媚薬の注射をされたみたいに。

ペニスを受け入れた膣内が気持ち良く痺れてゆく。

「はぁ・・・っ・・・ああっ・・・」

 

 

「ちゃんと僕でイッてね」

 

 

と、コハクが腰を振り始めた。

「あ・・・っ!!!」

摩擦も奥への突き込みも、すべて快感。

「あっ・・・ぅ・・・!!」

ジュッ!ジュッ!

コハクのペニスが膣壁を激しく擦り、愛液を泡立てる。

「おにいちゃ・・・あつい・・・よぅ・・・」

愛し合う過程で発生した熱は、間もなくヒスイを絶頂へと導いた。

「あ・・・!!」

 

 

舌は指より熱く。

ペニスは舌より熱い。

そして・・・

最も熱い精液が、ヒスイの膣奥に滲み込んで。

 

 

「おにぃ・・・ちゃぁんっ!!」

「ヒスイ・・・」

射精を終えたコハクは、汗ばんだヒスイの背中に何度かキスをした。

後ろからしっかりと抱きしめ・・・そのまま、活動停止。

「え?あれ?おにいちゃん?」

コハクの寝息が耳にかかる。

「ね、寝ちゃった・・・の?」

(ええーっ!?このまま!?)

 

「・・・何してたのかな、夕べ」

 

一睡もしていないのは明白だ。

ヒスイは、コハクのペニスを割れ目に挟んだまま、小さく呟いた。

「心配だよ」

 

 

お兄ちゃん・・・無理ばっかりするんだもん。

 

 

 

小一時間の後。

 

コハクが目を覚ました。

「・・・・・・」

自分でもびっくりだ。

(中出しして、そのまま寝落ち!?うわ・・・まずいことしちゃったな)

愛しき姫君がさぞやおかんむりだろうと、恐る恐る腕の中に視線を落とす。すると。

「ヒスイ?」

ヒスイは体を丸め、苦悶の表情を浮かべていた。

「お・・・にいちゃ・・・わたし・・・」

 

 

・・・歯、痛い。

 

 

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