World Joker

番外編

MEN'S MILK

World Joker 70話でちょこっと触れた“エロ事件”。
 

「ヒスイ・・・」
「おにいちゃん・・・」

いつもと同じ、夫婦の夜。
これからエッチというところで。

「あ」

ヒスイは、以前サルファーに言われたことを思い出した。

“もっと父さんに尽くせよ”

(そうよ!頑張らなくちゃ!!)

と、相変わらず突発的なヒスイ。

「待って!おにいちゃんは何もしないで。私が・・・するから」

エッチの前戯に入ろうとしたコハクを制止して、そう言い放ち。
ヒスイは早速・・・立ち尽くした。

(ど・・・どうしよう・・・)

エッチの主導権を握るには・・・どうすればいいのかわからない。
一気に緊張してきた。
するとコハクがくすりと笑い。

「とりあえず、服、脱ごうね」
「あ・・・うん」

言われた通り服を脱ぎ、ベッドの上で軽く両脚を開いたコハクの股間に顔を埋める。
小さい口の奥までペニスを咥え込み、むぐむぐ・・・

「ヒスイ・・・」
(そんなに奥まで入れたら・・・むせちゃうよ)

少しぐらいならフェラチオも良いかと思ったのが、そもそもの間違いだった。
ヒスイの身が心配でしょうがない。
ヒスイがフェラチオに不慣れなのはコハクが一番知っているのだ。
とはいえ・・・
ペニスを頬張る姿は愛らしく、目の保養になる。
コハクはしばらく迷った末。

(まぁ、いいか、可愛いし・・・危なくなったらすぐ止めれば・・・)

もう少しヒスイにペニスを任せてみることにした。

ちゅー、ちゅー、
ヒスイは何度も亀頭を吸って。

「ヒスイ・・・」
(これは出せってこと・・・だよね)

出し惜しみするものでもないが。
コハク的には中出ししたい。

(でもそれじゃあヒスイの気が済まないか・・・)

「出していいの?」
「んむっ!」

一応尋ねてから、ヒスイのための口内射精。

ごくんっ・・・ぷはっ!

一回目は難なく飲み干したヒスイだが・・・二回目、三回目になるとさすがに苦しく、度々口の端から精液をこぼした。
けれども一向に奉仕をやめる気配はなく。

「そんなに続けたら、顎が疲れちゃうでしょ?」

もう離していいんだよ、と。
コハクが説得を試みるが、ヒスイは依然ペニスを口から出そうとしない。
さすがに四回目になると飲み込めず。
精液を口の中に溜め込んだまま、神妙な顔。

「ほらほら、吐き出していいから」

見兼ねたコハクがヒスイの口に指を入れた。が、
ごくんっ!!
いつもなら素直に従うのに、今日はなぜか意地を張り。

(ま・・・まだ飲めるもんっ・・・おにいちゃんのことすきだから・・・飲める!!)

どこでどう勘違いしたのか・・・ヒスイは、精液を飲むことが尽くすことだと思い込んでいた。

「ヒスイ・・・」
(飲み過ぎじゃないかな・・・後でトラウマになるんじゃ・・・)

ヒスイは何事も極端なのだ。

(なんでそんなにムキになってるんだろう・・・困った・・・中に出したい・・・)

コハクはムラムラしながら視線を上げ、ベッド脇の鏡に映るヒスイの姿を見た。
四つん這いでペニスを咥え、お尻が鏡に向いているのだ。

(ああ・・・ヒスイ・・・)

陰裂が暗く濡れ光っている。
発情しているのが一目でわかった。

そしてついに。

コハクが上から腕を回し、ヒスイの陰唇を指で開いた。
かぱっ・・・同時にどろっ・・・大量の愛液が出て。

「んむ・・・ッ!!ほにぃ・・・ひゃ・・・!!」
「ヒスイのココだって、もう我慢できないでしょ?」

続けてコハクが言った。

「ね、ヒスイ。僕がひとりエッチしないの知ってるよね?」

なんでだと思う?
と、尋ねたところで、ヒスイの口は塞がっているので、コハクは自ら答えを述べた。

「一滴でも多くヒスイの中に出したいから」

頑としてフェラチオし続けるヒスイの頭を撫で、そう言い聞かせる。

「・・・・・・」
(おにいちゃん・・・)

その言葉は紛れもない真実で。
ヒスイの心に響いた。
コハクは口内射精さえ滅多にしないのだ。

「・・・・・・」

ヒスイはついにコハクのペニスを口から出し。
中出しを懇願するコハクにこくりと頷いてみせた。

コハクは、精液でベトベトになっているヒスイの口の周りを舐め、仕上げに唇へキスをした。
それが済むと、ヒスイ自ら両脚を開いたが、コハクが更に両手で拡げ。
もはや隠しようのない女性器に勃起ペニスを近付けた。

「今日もイカせてね。ヒスイのココで」
「あッ・・・んんッ!!」

コハクのペニスは挿入後すぐ動き出し。
パシャッ!パチュッ!パチュッ!
ヒスイの膣口から、瑞々しい愛液が弾け飛ぶ。

「あッ!あッ!あッ!はぁ・・・ッ!!」

コハクのペニスを幾度も膣内に迎え入れているうちに、それは次第に粘つく音へと変化して。
クチュッ!グチュッ!グチュッ!
ペニスの動きに合わせて盛大に鳴り出した。

「あッ・・・あんッ!!あんッ!!あッ!あッ!!」

負けじとヒスイが喘ぎ、膣圧を強める。
ペニスに加わる圧力・・・ヒスイは無意識なのだが、それはイキたい気持ちの表れで。

「もうイキたそうだね」

と、コハク。
一旦動きを止め、微笑む。
それからすぐ。

「!!んは・・・ッ!!おにい・・・っ!!」

コハクはペニスを激しく突き入れながら、汗の滲むヒスイの額を撫で、目元に浮かぶ快感の涙を拭い、唇を合わせた。

「ん・・・ッ!!ふ・・・ッ!!」

優しいキスを受けては、膣奥を突き捏ねられ。

「あん・・・ッ!!あぁッ!!んんッ!!」

ヒスイの絶頂はすぐにやってきた。

「あ・・・」

痙攣と心地良い脱力感・・・それに続く、コハクの射精。

「あッ!!はんッ・・・あ・・・あッ・・・あぁ・・・」

ドクンドクン、
膣内に熱い精液を流し込まれる度、感極まった声が出てしまう。

「おにい・・・は・・・ふ・・・んッ!」

コハクの腰を挟んで、つま先にも力が入る。

「そのままじっとしててね、全部出すから」


キスの後、コハクが言った。
ペニスの根元を自ら握り、ヒスイの膣からゆっくりと引き抜く・・・
その過程で、ペニス内に残っていた精液もすべて絞り出し、ヒスイの中に落とした。

「ふぁ・・・あ・・・」

間もなくして、ヒスイの膣口から精液が漏れ出すと。

「あッ!おにいちゃ・・・!?なに・・・あッ!!」

コハクはそこに指を入れ、中出しした後の膣内の様子を探った。

「うん・・・いっぱい入ってる」

中出し精液のことを言っているのだ。
当然のことだが、ヒスイの膣内にはコハクの中出し精液がたっぷりと滞留していた。
コハクは指を抜き、ヒスイの入口に再びペニスを向けた・・・膣内にある精液をペニスで攪拌するつもりなのだ。

「んぅ・・・おにいちゃぁ・・・」

愛する男のペニスを拒絶することなどできる訳もなく、挿入を許すヒスイ。
まだ痺れている場所に、再びペニスを受け入れた。
ズプズプと、コハクの亀頭に再び膣肉を割り拡げられ。

「あぅッ!!うッ・・・うぅ〜・・・」

ヒスイは涙声を出した。

「よしよし・・・すぐに気持ち良くなるからね〜・・・」

頬を撫で、あやしながら、ヒスイの上で腰を揺らすコハク。

「あッ・・・うぅぅぅんッ・・・!!うッ・・・あッあッ!!」

コハクの言った通り、すぐに刺激が気持ち良くなり、ヒスイはペニスの快感に溺れた。

「んはッ・・・!!あッ、あぁッ!!」
「ほら・・・こうするとね」

と言って、ペニスを出し入れするコハク。
確かに精液が泡立っている。

「あッ・・・おにい・・・」

コハクは上手に腰を使い、泡がメレンゲ状になるまでヒスイの中を掻き混ぜた。
・・・つまりはそれだけ膣壁を擦られたということで。

「あッ!あッ!あ・・・あぁ・・・あぁぁん・・・おにぃ・・・っ!!」

摩擦され、その気になった肉襞がコハクのペニスと一緒になってヌプヌプと淫らな音をたてている。
その時、突然。

「や・・・ぱり・・・だめ・・・ッ!!やッ!やめ・・・ッ!!おねが・・・」

ヒスイがじたばたと暴れ出した。
ペニスに突かれるのを嫌がり、なんとか合体を解こうと腰を振る。

「ヒスイ?どうしたの?」
「っ・・・たし・・・もっと・・・つくさなきゃ・・・すてられ・・・」

コハクが尋ねると、ヒスイはそんなことを口走り・・・これまでの謎が明らかになった。

(“尽くさないと捨られる”?ああ・・・サルファーに何か言われたな。それでフェラチオにこだわってたのか・・・ヒスイって結構言われたこと真に受けちゃうんだよね)

エッチの最中ではあるが、笑いが込み上げる。

(それに・・・)

イヤイヤ言いながら、ギュッとペニスを締め付けてくるのだから体は正直だ。

(可愛いなぁ〜・・・)

コハクはデレデレ状態で。

「そんなこと気にしなくていいから・・・ね?」

と、エッチを再開した。

「でも・・・あッ!!」

ヒスイに言い返す隙を与えず。
締め付けのお礼とばかりに膣内を擦り上げ、ヒスイを絶頂へと導く。

「あッ・・・あッ・・・おにい・・・ちゃ・・・あッ・・・あ・・・」

そうして強制的にイカせてから、ヒスイと恥骨を擦り合わせ。

「もう一回出させてね」
「あ・・・ん・・・おにぃ・・・」

コハクは射精しながらヒスイの膣内でゆっくりとペニスを動かした。
ヒスイの中に精液を塗り込めて、

「好きだよ」

と、キス。
コハクが口を離すと、唾液が糸を引き。
ペニスを抜くと、愛液が糸を引いた。

「ふぁ・・・んッ・・・おにいちゃ・・・ぁん」

やっと訪れた安息の時。
ぐったりしたヒスイの体を片腕で抱き、もう片方の手で女性器のお手入れに勤しむコハク。
ヒスイの股間に散乱した精液をタオルで丁寧に拭き取った後、言った。

「ヒスイ、さっきの話だけどね」

じゅうぶん尽くして貰ってるよ。

「だからヒスイは今のままでいいんだ」
「おにい・・・ちゃん・・・」

強いて言うなら、フェラチオよりもコスプレ希望なのだが。

(それはおいおい話すとして)

「今日はもう寝ようね」
「うんっ!」

「おやすみっ!お兄ちゃん!」
「おやすみ、ヒスイ」

胃の中も膣の中もコハクの精液でいっぱいのまま、ヒスイは心地良い眠りについた。

(おにいちゃん・・・だいすき・・・)

そして・・・翌朝。

「う・・・」

ヒスイの第一声は、呻きだった。

(あご、痛い・・・)

ペニスの咥え過ぎによる筋肉痛だ。
それでも朝ごはんはしっかり食べなくては、と。
服を着たヒスイは階段を下り、キッチンに顔を出した。

「あ!ヒスイっ!おはよっ!!」

元気の良い挨拶はジストだ。
コハクは奥で朝食の準備に追われている。

「ヒスイも牛乳飲む?」

と、今日も甲斐甲斐しくヒスイに牛乳を届けるジスト。
ところが。

「うぷ・・・っ」

コップに並々と注がれた牛乳を目にした途端、ヒスイは両手で口を押さえた。
精液の飲み過ぎで、白い液体に過剰反応してしまったのだ。

「ヒスイ!?どうしたのっ!?」
「も・・・のめな・・・」

ヒスイは、このあとしばらく精液と牛乳を口にすることができなかったという。

めでたし?めでたし?


+++END+++


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