World Joker

番外編 オトナのストセラ「純情エロス」の続編

恋愛コード:R18


ジスト、アイボリー、マーキュリー。

兄弟それぞれが抱える男の事情・・・
愛する相手は皆同じ“ヒスイ”だ。



赤い屋根の屋敷。

それは、兄ジストが里帰りしていた時のこと。
「あーは相変わらず?」と、ジスト。
「まーな。快調にフラれ続けてるぜ」アイボリーが答える。
物事をあまり隠し立てしない二人は、恋愛についてもそうだった。
ちなみにマーキュリーは黙っている。
「あ〜・・・でも、“好き”って言う回数は減ったかも」
そう続けるアイボリー。


「ただ“好き”ってだけじゃ、もう済まないもんな」


思春期を迎えて知った。そこには、性的欲求・・・セックスが含まれるということに。
「俺がヒスイとヤリたくても、ヒスイが俺とヤリたがんないの、わかってるし」
「あー・・・」
ジストの胸にチクリと刺さる言葉。
今でこそ落ち着いてはいるが、自分が思春期の頃はやはり辛いこともあった。
切実な兄心で、なんとかしてやりたい――そう思った時、ラブドールヒスイの存在に辿り着く。
「そうだっ!!」
実は・・・
実家を出る際、こっそり運び出し。
現在も自室のクローゼットに置いてある。
一度使ったきりだが、劣化しないよう手入れは欠かさず。
時折、メノウにメンテナンスを頼み。その度に、少しずつバージョンアップしていった。

・収納ケースを本格的な棺へ変更
・起動前は目を閉じているよう変更
・衣装をコハクの白シャツに変更

そしてより、リアル感が増した。現在Ver.3.0である。
幸い、赤い屋根の屋敷には男子三名しかいない。
「ちょっと待ってて!今、連れてくるからっ!」
「ジスト?連れてくるって、誰を・・・」
ジストは説明もそこそこに、実家を飛び出し。間もなく、棺を担いで戻ってきた。
それをアイボリーの部屋へと運び込み、蓋を開ける・・・
双子兄弟もさすがにこれには驚いた。
「ジスト、何、これ」
「“ヒスイ”だよ!人形だけどっ!」
「ラブドールってヤツ?」
「そうそう」
「でも、これって・・・」マーキュリーが呟く。
ジストが蓋を開けた途端、悩殺的なあの甘い匂いが男達の鼻を擽った。
その点も完全再現してあるのだと、ジストが話す。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
アイボリーもマーキュリーも、ラブドールヒスイのクオリティの高さに息を呑んだ。
昼寝中のヒスイと見分けがつかないほどだ。
「マジで本物のヒスイみてーじゃんか・・・こんなんアリかよ」
「じいちゃんがくれたんだっ!」と、ジスト。
自身の経験上、無理に勧めるつもりはないが・・・
「あのさっ・・・もし良かったら・・・」
「あ、俺使う」
挙手で即答したのは、アイボリーだ。
マーキュリーは何も言わなかった。


そして・・・


ジストに教わりながら、搾乳プレイ用ミルクをセットし。
ラブドールヒスイを起動させるアイボリー。
スイッチをONにした瞬間、ぱちっ!愛らしい目が開いた。

ベッドの上、シャツのボタンを外し、左右に開くと、ヒスイらしい小さな胸が現れて。
(わ・・・)←ジスト、心の声。
赤面するジストをよそに、アイボリーはラブドールヒスイをうつ伏せに寝かせた。
それから、自身のデニムを下ろし、勃起を露わにした。
後背位で、ラブドールヒスイの腰を持ち上げ。
ペニスの先端を使い、人工膣口を探る。
「ここでいいんだよな?」
「もう挿れちゃうのっ!?」と、驚くジスト。
するとアイボリーが。
「ヒスイってさ、イキナリ挿れられんの結構好きなの、知ってる?朝イチで覗きに行くと、割とそんな感じ――」
そう言いながら、躊躇いもせず、穴の中へとペニスを送り込んだ。
「っ・・・やっぱすげー・・・」
ラブドールヒスイの内側は熱く濡れ、男を気持ち良くさせるためだけに蠢いている。
アイボリーは軽く呼吸を整えてから、更なる快感を求め、腰を振り出した。
ぐちゅッ・・・ぐちゅッ・・・
ラブドールヒスイの膣がいやらしく鳴る。
それは、実際のものと遜色ない音色で、兄弟達の興奮を煽った。


「は・・・えっろ・・・」


結合部を引き離し、愛液がねっとりと糸引く様を眺め、アイボリーが笑う。
金髪のため、どことなくコハクと雰囲気が似ていた。ある意味無駄に艶っぽい。
「・・・・・・」ジスト。
「・・・・・・」マーキュリー。
アイボリーの、意外なほどエロティックな一面を目の当たりにした二人は呆気にとられている。
一方で、アイボリーは。
「よっ・・・と」
ラブドールヒスイの体を抱き起し、後ろから回した手で、乳房を揉みしだいた。
小さいながらも、アイボリーの手の中でふにふにと形を変える乳肉。
搾乳プレイ用のミルクをセットしているため、先端から白い液体が滴り落ちる・・・
「ジスト、飲む?」と、アイボリー。
「オレはいいよ!3Pっぽくなっちゃうしっ!」
慌ててジストが遠慮すると。
「いいじゃんか、みんなで愛せば。俺、ヒスイが他のヤツにヤラれてんの見んの嫌いじゃねーし」
ラブドールヒスイの唇を唇で貪りながら、そう話し。
今度は双子の兄、マーキュリーを見た。
「まーは?やんねーの?」
「やるわけないだろ」
マーキュリーが厳しい口調で答えると、アイボリーはまた笑って。
「人形じゃ意味ない、って?」
「・・・・・・」
相変わらず、鋭いところを突いてくる、が。
今はそれよりも。
(あーくんて、性的趣向が爛れてるよね・・・僕の方がまだマシだよ)





「すげーよかった!サンキューな!ジスト!」
ラブドールヒスイの膣内で射精を済ませたアイボリーが、ジストに礼を述べる。
「へっ!?あ、うんっ!」
終われば、すっかり元通りで。
「・・・あーって、こういうの割り切る方?」
「そうだけど?」
アイボリーはあっさりそう答えたあと。
「本物のヒスイが相手だったら、こうはいかねーって」
軽く頭を掻いた。
「とにかくこれ、洗わねーとな」
アイボリーがラブドールヒスイを抱き上げると。
「オレも手伝うよっ!」
ジストが駆け寄った。
「なぁ、あとでこれにパンツ穿かせてみねぇ?」
「あ!それいいかもっ!」
和気あいあいと、部屋を出ていく兄弟。
「・・・・・・」
ひとり残ったマーキュリーは、深い溜息を洩らした。
(ついていけない・・・)





翌日。

アイボリーの部屋には空の棺があった。
洗浄を済ませたあと、メンテナンスのため、メノウに預けたのだ。
そこに偶然通りかかるヒスイ。
アイボリーの部屋の扉は、微妙に開いていることが多く、この日もそうだった。
「?」(何、今の、棺桶?)
気になって、引き返す。
「あーくん?いないの?」
アイボリー不在の部屋に入ると、確かにそこには棺が。
「・・・・・・」(いいじゃない、これ)
うずうずしてしまう・・・吸血鬼の性で。
ちょっとだけ・・・と、ヒスイは棺に入り、目を閉じた。
(このカタチが落ち着くのよね、なんか・・・)



次にアイボリーの部屋へと入ってきたのは・・・マーキュリーだった。
(あの人形、もう戻ってきたのか)
黙って棺を覗き込む。
「・・・・・・」(本当に・・・生きてるみたいだ)
アイボリーに抱かれていた姿を思い出しながら、自然と胸元に手が伸びる。
シャツ越し、乳房に触れ。そのまま握る・・・と。
「え?まー・・・くん?」
ラブドールではないヒスイが目を開けた。
息子に胸を揉まれたくらいで、ヒスイは動じない、が。


(どうして本物が入ってるんだよ!!)


マーキュリーの心の叫びが、静かに響き渡るのであった――



おしまい☆
+++END+++

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