裏部屋T No.01

SとMの情熱




“ヒスイの泣き顔が好きだ”

赤い屋根の下。二人で留守番。

「・・・・・・」

すぴ〜っ・・・
トパーズのベッドでヒスイが熟睡している。

(警戒心ゼロ。学習能力ゼロ。こいつはやっぱり馬鹿だ)

一人でいるのは嫌だと言ってトパーズの部屋へ転がり込んだヒスイ。

(わざわざ犯られにくるとは・・・)

くくっ。
トパーズの口元が歪む。
ヒスイの泣いた顔が大好きなのだ。
泣かせることができるなら何だっていい。

「う〜・・・ん。おにいちゃぁん・・・」

むにゃむにゃとヒスイの寝言。
いつものお昼寝タイム。丁度良い具合に夢の世界を漂っている。
 


※性描写カット



「・・・気分はどうだ?」

ベッド脇にトパーズ。上からヒスイを見下している。

「大人のオモチャというやつだ」



※性描写カット




「・・・オレを産んだから、何だっていうんだ?」



※性描写カット




「ト・・・パーズ・・・だめ・・・」
「・・・オレのほうが強い。力も・・・想いも」

ガリッ・・・

「いたぁっ!!!」

それまで優しく舐めていた場所に歯を立てる。
強烈な痛みがヒスイを襲い、涙、倍増。
ヒスイは痛みが快感に変わるMタイプ。

驚いて暴れはするが、真から拒めない。
一方トパーズは支配欲の強いSタイプ。
ヒスイを押さえつけて嘲笑する。

「・・・オレに従え」
  
SとMの攻防。
と、言ってもSの圧倒的勝利だった。



※性描写カット



「・・・オレとコッチとどっちがいい?言ってみろ」

渡りに船。ヒスイは瞳を輝かせて答えた。

「トパーズっ!」
「・・・もう一回」
「トパーズに決まってるでしょっ!」
「・・・・・・」

(馬鹿な女・・・)

誘導尋問にあっさりひっかかる。
軽すぎるヒスイのノリに呆れるが、求められれば・・・嬉しい。
トパーズはズボンを下ろした。

「・・・間違ってあいつの名前を呼んだら、中で出すぞ」



※性描写カット



「・・・すき」

そう呟いて、ヒスイがぎゅっと抱き締める・・・

「!!?」
「あ・・・出ちゃった・・・ね」
「・・・この馬鹿」

トパーズ、逆ギレ。
子供ができてはまずいことぐらいわかっている。
中出しするつもりはなかった。
ヒスイの口から“おにいちゃん”が出たとしても。

「・・・いきなりおかしなことを言うな」

完全に手遅れだが、とりあえず引き抜いて、ヒスイを責める。

「おかしなこと・・・じゃ、ないよ?」

ヒスイは仰向けのままトパーズを見上げた。

「おにいちゃんに対する“好き”とは違う。オニキスに対する“好き”とも違う。でも・・・好きなの」
「・・・そういうことは先に言え」

ぺちっ!とトパーズに額を叩かれる。

「言ってたら、もう少し優しくしてくれた?」

ベッドの上。
嬉しい痛みが残る額を両手で押さえ、ヒスイは美しく微笑んだ。

トパーズは私の一部だから。
溶け合って、当たり前。

いちばん近い生き物だから。
愛おしいのも、当たり前。

いつか、手放す時が来るのなら。
今ぐらい・・・いいよね。

「・・・キスする?」

トパーズの頬を撫でてヒスイが誘う。

「・・・・・・」

一回イッたせいか、妙に素直な気持ちになって上からヒスイの唇を塞ぐ。

「ん・・・」
「はぁ・・・っ」

混ざり合う唾液は蜜より甘く。
お互いの牙で唇を傷つけても、止まらない、情熱。

「・・・また入れる?」と、ヒスイは無邪気に笑って。
「・・・どうなっても知らないぞ」

馬鹿な女。

しかしなぜか・・・この女しか愛せない。

 

※性描写カット
 

 
「・・・でもね、“息子”じゃなかったら、噛み殺してるわよ?」

耳元でヒスイが囁く。

「・・・上等だ」

トパースはヒスイの肩を噛んで笑った。
“息子”だから、許される、罪。
ならばあえて・・・その罪を。




+++END+++

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