裏部屋Ⅴ No.01
ハッピーエクスタシー
[前編]
それは・・・ある占い師の予言。
満月の夜、ヒスイが誰かの子を宿す、と ―
“ヒスイとの間に、子を成したい”
シトリン、アクア、ジスト、マーキュリー、アイボリー・・・
5人の男の想いは皆、同じだった。
そして、満月の夜。
座敷の金屏風を背に、長兄のシトリンがヒスイにこう願い出た。
「母上、今宵は我らと公平に交わっては貰えぬだろうか?」
「・・・え?」
言い方を変えれば、一晩で5人の相手をするということ。
しかも同時に、だ。
「そ、それはちょっと・・・」
と、辟易するヒスイだったが。
「頼む!兄弟の争いを避けるためなのだ!!」
「そ~そ~、だって、み~んなママとエッチしたいんだから、しょ~がないじゃん」
シトリンに続き、そう発言したアクアが、ヒスイを布団に押し倒した。
「ちょっ・・・アクア!?」
兄弟で話し合い、すでに射精の順番を決めてあるのだ。
この様子だと、どうやら一番手はアクアのようだが・・・
「アクア・・・待っ・・・ん・・・」
唇による、唇への愛撫・・・ヒスイが大人しくなると、手早く肌着を脱がせ。
「は~い。先にやっちゃっていいよぉ。そのかわり~、約束守ってね~」
布団の上、全裸のヒスイを放置した。
アクアの言葉に、頷く兄弟達。
帯を解き、一斉に着物を脱いでヒスイを囲む。
「それでは、失礼します」
紳士的な口調でそう言って、ヒスイの上に乗ってきたのは、マーキュリーだった。
※性描写カット
「貴方は何も考えず、脚を開いていればいい ― 」
※性描写カット
「そろそろいいんじゃね?」と、アイボリー。
「そうだね」
※性描写カット
「あー・・・そろそろ出そうだわ・・・ジスト交代して」
「あ!うんっ!」
兄弟の間でそんな会話がされ。
「んく・・・ッ!?あ・・・」
※性描写カット
「ヒスイ・・・好き・・・」
※性描写カット
ジストの次は、再びマーキュリー、継いでアイボリー。
※性描写カット
「気分はどうだ?」
付き添っていたシトリンに、声をかけられると。
ヒスイは
「お・・・かしく・・・なりそ・・・」
とだけ言って、再び喘ぎ出した。
「心配するな。壊すような真似はしない」
「我々は皆、貴方を愛しているのだから ― 母上」
・・・と。
限りなく男前にシトリンが告げた、その時。
堂々と、アクアが着物を脱ぎ捨てた。
「のぁっ!!何だそれは!!」
予想外の展開に、目を丸くするシトリン。
※性描写カット
[後編]
“壊すような真似はしない”
そう、約束したばかりだというのに。
※性描写カット
「お前、母上を傷つける気か!?」
アクアの腕を掴み、制止するシトリン。
しかし、アクアはその手を振り払い。
「ぐ・・・」
(おのれ・・・なんというドSっぷりだ・・・)
狡賢く、そのうえ度胸も半端ない。
アクアを御すのは難しかった。
「さぁてとぉ~」
ヒスイの足元で膝立ちになり、唇を舐めるアクア。
※性描写カット
「も~ちょい、可愛がってあげたかったんだけどぉ~、あと4人残ってるし~、そろそろ終わりにしたげる~」
「あッ・・・ん!!!!!」
「次はシトリン兄さんの番ですよ」
落ち着いた声で、マーキュリーが言った。
「あ・・・いや・・・」
アクアのハードプレイの直後では、ヒスイもさぞ疲れていることだろうと思う。
正直、やりにくい。
「しばし休憩を・・・」
湿った布団の上、後ずさりするシトリンだったが。
またもやそこで予想外の展開となった。
「!!おい、何をする気だ!?」
※性描写カット
「シト兄、興奮しすぎ~ぃ」
「興奮するに決まっているだろう・・・母上だぞ?もっと丁重に扱えと言っているのがわからんのか・・・」
※性描写カット
「母上・・・すまん・・・」
シトリンから引き離され。
お次の相手はマーキュリー。
※性描写カット
「幸せでしょう?こんなに愛されて」
※性描写カット
マーキュリーに続くジスト・・・だが。
※性描写カット
それから・・・5人目の男、アイボリー。
※性描写カット
今宵の営みは終了となった。
エンディング。
5人兄弟、縁側にて。
「俺達元々、兄弟だし。産まれても、誰の子かわかんなくね?」
と、満月を見上げるアイボリー。
一晩で全員が交わったのだから、尚更だ。
「・・・・・・」×5
確かに・・・金髪か、銀髪か、それくらいしか識別できない。
しかしそこで。
「・・・大した問題ではないだろう」
シトリンが言った。
「産まれた子を、全力で愛し、育むだけのこと」
「そうだよなっ!」と、ジスト。
「そうですね」と、マーキュリー。
「そうすっか!」と、アイボリー。
「ま~、いっかぁ~」と、アクア。
長男シトリンの言葉に、揃って頷く。が。
「・・・・・・」×5
自分の子だったらいいのに~という願いはやはり潰えない。
誰の子が産まれるかは・・・十月十日後の、お楽しみ。
+++END+++