番外編
TWINTAIL LOVEFUCK
満月の夜は、エッチ。
ヒスイの美容に良いという理由から、何十年と続いている愛の習慣だ。
現在、コハクは夕食の片付け中。
待ちきれないヒスイが、手伝いを申し出るも。
“手が荒れるからダメ”と、断られてしまった。
「すぐにいくから、部屋で待ってて」
ちゅっ。
手の甲にキスを受け~
そして、夫婦の部屋。
エッチの前の空気感は、何度経験しても緊張する。
ドキドキして。
ソワソワして。
ヒスイはどうにも落ち着かない。
待ち時間を持て余した末・・・
「たまには雰囲気変えてみようかな」
鏡に映る自分を見て、ふと、閃く。
「あ、そうだっ!昼間シトリンに貰ったリボン・・・」
母上に似合うと思ってな!
と、わざわざ届けてくれたのだ。
城を訪れた行商人から買ったものだというが・・・
黄色地に黒の斑模様。
人面でも浮き出てきそうな怪しいテイストだが、シトリンもヒスイも前向きにヒョウ柄と解釈していた。
早速、そのリボンを使って、ツインテールにしてみる。
黒のスリップに着替え、同色のニーソックスを履いて。
ショーツは脱いでしまった。
「・・・・・・」
(ちょっと攻めすぎ・・・かも・・・私、何やってるんだろ)
鏡の前、恥ずかしさから膝を抱えて蹲る。
「お兄ちゃん、早く来ないかな」
ベッドに乗って、窓際へと寄り。
カーテンを開けると、見事な満月。
ガラス越し、一足先に月光浴・・・ヒスイが、全身に光を浴びた、その時だった。
「え~?」
左右に結い上げた髪が、ふわふわと浮遊する。
風に吹かれたのとは違う。
まるで命でも吹き込まれたかのように動き出したのだ。
次の瞬間には、触手となってヒスイの体に巻き付いてきた。
「!!」
危険を察し、コハクを呼ぼうとしたが、言葉を発する前に口を塞がれてしまう。
触手の猿ぐつわだ。
思うように声が出せない。
「んー!!!」
銀髪の束=触手は、それぞれペン一本ほどの太さを成し。
無数に漂っていた。
擬態語で表すなら、ニョロニョロ、だ。
(や・・・やめ・・・)
ヒスイはベッドに磔になり。
腕はW、脚はMに固定されてしまった。
こうして、抵抗力がゼロになったところで。
(あっ・・・!!)
両サイドから伸びてきた触手に陰唇を捲られる。
覗き込むように他の触手が集まる中、ぶちゅっ・・・一本の触手が膣に入ってきた。
「んくっ!!!」
それから、一本、また一本と続く。
ぶちゅ・・・ぶちゅっ・・・ぶちゅっ・・・ぶちゅぶちゅ・・・ぶちゅ・・・
(あ・・・あぁ・・・)
十五本を超え、骨盤が軋む。
十八本目で挿入は止んだが、それだけ咥えれば、否応なく膣も弛緩してくる。
「う・・・うぅ・・・」
十八本の触手が、ヒスイの襞を物色し始めた。
「うっ・・・う・・・」
(お腹の中に、イソギンチャクがいるみたい・・・)
嫌悪したところで、触手はヒスイ自身の髪だ。
原理はひとりエッチと同じなので、悔しくも濡れてしまう。
(あ・・・あん・・・おにいちゃ・・・)
すっかり絞まりをなくした膣から、じわじわと湧き上がってくる快感を切り捨てることもできなかった。
しばらくして。
「!!!」
(ひっ!!あぁぁっ!!!)
ヒスイの背中と喉が反った。
愛液を奪い合うように、股間の触手が一斉にうねり出したのだ。
「ん・・・ふっ・・・!!」
鼻から抜ける息に、官能が混じる。
「んっ・・・ん・・・」
触手の餌となり、がっつかれること十数分・・・ヒスイの膣内は泡だらけになっていた。
(お兄ちゃんとえっちする前に・・・こんな・・・)
ヒスイの中に入り損ねた触手は、乳房を這い回り。
また一方で、ヒスイを宥めるように太腿を撫でたり、目尻の涙を拭ったりしている。
「・・・・・・」
(私の髪の毛なんだから・・・言うこと聞きなさいよ・・・)
私は、お兄ちゃんとえっちしたいの!!
ヒスイが、そう強く念じた途端。
事態が一変した。
全身に群がっていた触手が、一気に退いたのだ。
「あ・・・れ?」
(もしかして・・・結構素直???)
解放されたヒスイが呼吸を整える傍ら。
一本の触手が、窓からこっそりと出ていった~
「ん?」
(ヒスイの・・・髪?)
二階から伸びた触手が、一階の窓を叩く。
コハクを呼びにきたのだ。
「!!ヒスイ・・・っ!!」
何かが起こっていることは間違いない。
コハクは、天使の羽根を広げ、窓から窓へと飛び移った。
「!!」
そこには、髪が触手化したヒスイの姿。
自分で自分を犯してしまうというトラブルが起きていた。
(やっちゃったなぁ・・・)
しかし、こればかりは責めようがない。
(ひょっとしてあのリボン・・・)
心当たりはあるが、今はそれよりもヒスイだ。
「おにいちゃ・・・ごめ・・・なさ・・・」
「ヒスイ・・・」
ベッドの上、抱き寄せた体は火照り。
乳房が片方出てしまっている。
たっぷり愛撫されたのだろう。
先端が赤く色づき、バルーン状に膨れ上がっていた。
「もう大丈夫だよ」
と、声をかけたものの。
十八本もの触手で癖づけされた膣は、簡単に元には戻らない。
「泡、ついてる」
内腿にまで飛び散っている、使用済みの愛液を、指で取って舐めるコハク。
「!!でもまだイッてな・・・」
「うん、よく我慢したね」
ヒスイを讃え、ちゅっ。
唇にキスをして。
ベルトを外す・・・完璧な勃起だ。
「お・・・おにいちゃぁ~・・・」
「泣かない。泣かない」
「今、僕のカタチにしてあげる」
「ん・・・ぅ・・・」
ヒスイの膝裏を掴み、泡に縁どられた膣口からペニスを挿入する~
「ああッ!!は・・・!!」
(おにいちゃ・・・の、おちんちん・・・あつ・・・)
膣にペニスの熱が宿り。
粘膜の壁が溶け。
汚れた泡を胎外へと流し出してゆく・・・
「お、おにいちゃ・・・」
「うん?」
ヒスイはコハクの肩につかまると、爪先立ちでお尻を浮かせ、いつになく積極的に腰を動かした。
「んッ・・・あッ!あッ!あッ!!」
かぱかぱ!かぽっ!かぽっ!
ペニスを何度もハメて・・・自ら型を取ろうとしている。
別のカタチになってしまった膣を心底恥じているようだ。
そこで、コハクが。
「焦らなくていいよ」
ヒスイの後頭部を下から持ち上げ、唇を重ね合わせ。
「んッ・・・ん」
腰から力が抜けるまで、巧みな口づけを繰り返した。
「は・・・ぁ・・・おにいちゃ・・・あ、あぁん・・・」
ヒスイが最も好むスピードでペニスの出し入れを行い。
「こうしているうちに・・・ほら・・・ぴったりになってきた」
乱れたヒスイのリズムを正しながら、ベッドへ沈める・・・と。
「こっちも愛してあげないと・・・ね」
スリップの肩紐を摘んで下ろし、隠れていた方の乳房をそっと手で包む。
絶妙な加減で揉みしだいた後、舌に乳首をのせるようにして、丁寧に舐めた。
「あッ・・・んんッ・・・」
もうこれ以上、大きくなることはないと思っていたのに、肉粒の根元にコハクの唾液が沁み込むと、ふたたび育ち始めて。
「食べ頃、かな」
「ひぁ・・・おにぃ・・・!!」
コハクの言葉に、ヒスイが身を竦ませる。
なにせ乏しい胸なので、乳房の大部分が口に入ってしまうのだ。
「ん・・・ふッ!!!」
強く吸われると、熟した先端が、コハクの喉の奥まで落ちてゆきそうだ。
「んぅ・・・おにいちゃ・・・」
「あッ・・・うんッ・・・!!!」
張り出た雁首が襞に擦れる。
乳房の慰めが済むと、徐々にピストンの勢いも増し。
膣口の真下で、コハクの陰嚢が撥ねている。
「あッ!!はんッ!!あぅんッ!!あんあん・・・あッ!!」
(も・・・イッちゃ・・・!!!)
愛する男に導かれる悦び。
これに勝るものはない。
膣内が、甘酸っぱい快感で溢れ。
「あッあんッ!!あッあッあ・・・!!!」
ヒスイの喘ぎと共に、触手が、ハートマークを作る。
どんどん増えて、数えきれないほどだ。
「ああ、これは嬉しいなぁ」
と、一旦ペニス送りを止め、コハクが笑う。
ヒスイの感情とリンクしているのだ。
この行為を、いかに気持ちよく思っているか、わかりやすく伝えてくれる。
「そろそろイキたくなってきたかな」
「ん・・・ッ!!あ!!!!」
ぎゅちゅッ!!
ヒスイの子宮口にコハクの亀頭が張り付き。
クライマックスの吸い合いが始まった。
「ひゃうッ・・・!!おにいちゃ・・・!!」
ちゅぽちゅぽ!ちゅぽんッ!!
ちゅぅぅぅぅ・・・ぽんッ!!
着脱の振動が、奥の子宮を刺激して。
「あッ・・・あぁぁん・・・」
堪らないといった具合に、ヒスイが腰をくねらせる。
「ふひッ・・・!!は・・・あぁッ!!!!」
コハクの亀頭が、子宮口から絶頂液を引き出す頃には、当然ヒスイも達していて。
ぐったりと、おとなしくなっていた。
「うん~今日もちゃんと出たね」
いい子、いい子、と、頭を撫でて。
ご褒美のキス。
だらんとした舌を啜りあげ、くちゅくちゅ、口内愛撫が続く。
昇り詰めたヒスイは虚ろな目をしていたが、時折、ぴくり、指先を反応させ。
膣は、コハクのサオをきつく挟み、その先端が弾けるのを、今か今かと待っている。
「くすっ・・・手伝ってくれるの?」
と、笑って、下を向くコハク。
金の茂みに混じって、きらり、銀の髪が光る。
コハクのペニスに夢中になっているヒスイは気付いていないが、小数点以下、ミリ単位に分裂した触手が、結合部の隙間から入ってきていた。
コハクのペニスに沿って、ヒスイの中を這い上がり。子宮口を開く~
そこにコハクが直接精液を注ぎ込んだ。
「!!ひやふぁぁッ!!」
(いつもより、おおくはいっ・・・)
子宮が精子の生簀となって。
ずんと重くなる。
「んくッ!!お・・・おにぃちゃ・・・あぁぁぁぁ!!!!」
ヒスイは目を白黒させ。
最後は白目を剥いて。
更なる絶頂を極めた。
「ヒスイ・・・」
(可愛いなぁ~・・・)
呼吸を妨げないよう、唇は避けて、ちゅっ。ちゅっ。ちゅっ。
頬と、首筋と、鎖骨にキスを落とし。
「好きだよ、ヒスイ」
コハクが、愛を囁く一方で。
触手が袖机からタオルを取り出し、汗びっしょりになっているヒスイの額や喉元、浅い胸の谷間を拭き始めた。
実に甲斐甲斐しく尽くしている。
(ずいぶん気に入られてるなぁ)
少しの間、苦笑いで見ていたが、あれ?と思う。
本来それはコハクの役目なのだ。
「・・・・・・」
ヒスイの世話を焼きたがる・・・ライバルの予感がする、が。
(うまく調教すれば、セックスで使えるかも・・・)
感動的なハートの群れを思い出し、即座に共存の道を選ぶ。
「仲良くしてね」
と、コハク。
こっそり、触手と握手を交わす。
「これからもよろしく」
「このリボンはね、古の魔物メデューサに縁ある、レアアイテムなんだ」
ベッドの上で体を寄せ合いながら、コハクはそうヒスイに説明した。
嘘ではない。ちなみにメデューサとは、“髪が蛇”であることで有名である。
オーナーが気に食わないと、容赦なく石にしてしまうといういわくつきの品だが、髪を武器にも防具にも変換できるため、戦闘では重宝する。
「ヒスイとは相性がいいのかもしれないね。すごく似合うよ」
「そう・・・かな」
頬を染めるヒスイ。
コハクに褒めて貰いたくて、ツインテールにしたのだ。
無論、悪い気はしない。
「あ、こらっ・・・」
触手もヒスイに懐き、擦り寄ってくる。
くすぐったくて、つい、笑ってしまう。
「ん~・・・じゃあ・・・」
「えっちなことしないなら、もうちょっとこのままにしといてあげるっ!」
ヒスイが言うと。
触手は一致団結で。
描くは~特大ハート。
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