World Joker

59話 鬼畜愛犬家



 

 

 
“工場への地図”を手にした4人。

「アンタ達が揃って男だってのには驚いたけどね。ま、可愛い生徒にゃ違いないさ」

臨時教師のカーネリアンをリーダーに、女装少年3名で構成されている。※現在は女装してません。

 

「お前、スピネルのこと好きだろー?」

 

グロッシュラーの第5王子ジルコンが、慣れ慣れしくフェンネルの肩を抱き耳打ちした。

「・・・・・・」

ノーコメントでジルの腕を振り払うフェンネル。

「つれねーの」

続けてジルはスピネルの傍に寄り、同じように耳打ちした。

 

「お前、センセのこと好きだろー?」

 

「うん」スピネルはあっさり頷いた。

カーネリアンの背中を見ながら、「ありゃ、脈ないぜ?」と、ジル。

「・・・失礼ですが、今はそのようなお話をされている時ではないかと」

抑揚のない口調でフェンネルが割り込む。

確かに今は戦が起こるか起こらないかの緊急事態・・・

先を歩いていたカーネリアンが立ち止まり、言った。

「おかしいと思わないかい?モルダバイトとグロッシュラーは隣接した国じゃないだろ?どう攻めてくるつもりなのかねぇ?」

間の国を制圧したならともかくだが、その様子はないようだ。

「そこでアンデット商会の出番ってわけよ」答えたのはジルだ。

「魔法の力で、兵を直接送り込んでくるつもりだろうね」と、スピネルも会話に加わる。

続けてジルが・・・

「第一陣は間違いなくアンデット兵だろーな」

「うん、でも・・・」

スピネルは、モルダバイト王家の血を継ぐ者としての責任を負った表情で言った。

 

 

「そうさせないために行くんだ」

 

 

ところが。

「やられた・・・」

グロッシュラーの工場はもぬけ殻で。アンデット兵の製造を行っていた形跡はあれど、一体もそれらしきものは見つからなかった。

“工場への地図”は、はじめから廃工場を示したものだったのか・・・

「・・・これは兄者の手描きだ。兄者は戦闘馬鹿だけど、価値のない物を取引に使うなんてつまんねーことはしねぇ」

ジルの行動が筒抜けだったように、ファーデンの行動もまた筒抜けだったのだ。

「ハ・・・俺達兄弟にゃ、見張りがついてるらしい」自嘲するしかないジル。

「こりゃいよいよヤバイかな」

国王に知られているのなら、完全なる裏切り者で・・・未来はない。

 

「・・・ジル、君を無事国に帰すと約束するよ」

 

スピネルが言った。するとフェンネルも。

「貴方は私がお守りします」

「ひゅ〜っ。言ってくれるね」

口笛はおどけたジルの癖なのだろう。

 

「心配いらねぇよ。帰れなくても国は獲る。どんな手を使ってでもな」

 

「その意気だよ!」

カーネリアンがバシバシとジルの背中を叩いた。

「それで、アンタ達これからどうする気だい?」

少年3名、顔を見合わせ、意志確認。

代表としてスピネルが答えた。

 

「手ぶらじゃ戻れないよね」

 

 

 

 

こちら、シュガーランド組。

トパーズをリーダーとするA班では・・・

 

「ちょっと・・・何よ、コレ」

口を尖らせるのはヒスイだ。

「拾い食いばかりするからだ」と、トパーズ。

砂糖菓子の魔物で味を占めてから、目につくものはとりあえず食べてみるというヒスイの行動がバレて・・・首輪。

先頭を行くトパーズにリードを短く持たれていた。

「わ〜・・・ママわんこだぁ〜」

お手、と母親に芸を強要する娘アクア。

神の戦士として、大活躍だった。

強靭かつセクシーな肉体でヒスイを見下ろしている。

「・・・・・・」

「ホラ、やってやれ」

リードを引き、トパーズが命じる。

トパーズもアクアもヒスイを犬扱いするのが楽しくて仕方ないらしい。

「耳としっぽがあったら、もっといいよね〜」アクアが言うと。

「そうだな」

トパーズは口元を邪悪に歪ませながら、ジーンズのポケットを探った。

先程の首輪も然り、神のポケットからは何でも出てくるのだ。

そして取り出したるは、犬耳バントと尻尾。

犬耳バンドはヘアバンドと同じで頭部に装着するだけ。

感情に合わせて動く優れものだ。

問題は尻尾の方で・・・アナルに挿入して使うものだった。

それは、魔導式アダルトグッズ。

オブラートに包んだ言い方をすれば・・・ラブ・アイテムだ。

「な・・・」

ヒスイはただ呆然とするばかり。だがすぐ、トパーズが行動を起こした。

スポッ!まずは犬耳。それから・・・

「やっ・・・!ちょっ・・・!」

 

 

「押さえとけ」

「ラジャ〜ぁ」

 

 

トパーズに突き飛ばされたヒスイをキャッチしたアクア。

トパーズの方にお尻が向くようにして、しっかりとヒスイを拘束した。

「ほらぁ〜、じっとしてなきゃ〜」

「!?ひぁ・・・っ!!」

トパーズがヒスイのスカートを捲り上げ、パンツを下ろした。

更に神ポケットからローションを取り出し、ヒスイの後穴へ垂らす。

「!!やめ・・・あうんっ!!」

ローションを馴染ませるように、ぐりぐり、トパーズの指が後穴を撫で付け。

「やっ・・・おにいちゃぁ〜・・・」

アクアの腕の中で涙目になるヒスイ。

「ママ、泣かないのぉ〜」

 

 

「ちゃんとほぐしてもらわないとぉ〜、いれるときいたいよぉ?」

 

 

「・・・っ!!」

(子供のくせに何でそんなこと知ってるのよっ!!!)

・・・赤い屋根の屋敷では、性の知識が氾濫しているのだ。

ククク・・・

ンフフ・・・

W鬼畜の相乗効果・・・トパーズもアクアもヒスイを犬とすることに夢中だ。

 

 

「・・・ああっ!!」

 



にゅぐっ・・・トパーズの指が容赦なくヒスイの中へ入ってきた。

「やっ・・・やだってばぁ・・・っ!!」

抗い緊張する筋肉を無理矢理ながらも器用にほぐされ。

ローションもたっぷりと浸透し、ぐちゅぐちゅ音が鳴る。

「・・・っあ!あっ!!」

(穴・・・ひろがっちゃ・・・うっ!!)

これ以上弄られてなるものかと力を入れるヒスイだったが・・・

「ママ、顔まっかだよぉ〜」

「手遅れだ。もう、弛んでる」

アクアとトパーズを喜ばせただけだった。

 

「そろそろ挿れるか」

尻尾を手にしたトパーズが、美しく意地悪に笑う。

「!!やっ・・・やあっ・・・!!」

「だいじょうぶ。だいじょうぶ」

コハクの口癖を真似たアクアが、両手でヒスイの尻肉を開いた。

「ちょ・・・アクア!?何を・・・」

そこに捻じ込まれる、尻尾。

「あ、あぁぁっ!!」

ぐりっ・・・ごりごり・・・

「ひゃあんっ!!」

尻尾自体はフサフサでも、胎内に入れられた部分は冷たくゴツゴツしていた。

アダルトグッズらしく、ペニスを模した形状だ。

「んぐ・・・っ!!んんっ!!」

思った以上に深い挿入。しかも。

(なんか・・・ひっかかってるみたい)

どうやら簡単には抜けない構造となっているらしい。

「んっ・・・は・・・」

「ママ、きもちい〜?」

「・・・わけないでしょっ!!」

怒ったヒスイが牙を剥く。

 

 

「はぁ〜い。よくできましたぁ〜」

 

 

アクアはまたコハクを真似て。

尻尾の挿入が完了したヒスイの頭を撫でた。

「かわい〜よぉ」

「・・・・・・」

褒められても嬉しくない。が。

 

 

「ホラ、悦べ」

 

 

「あん・・・ッ!!」

トパーズの声に反応し、パタパタと尻尾が動く・・・音声認識可動システムだ。

尻尾が動けば、当然中も刺激され。

「んはッ・・・あ・・・おにいちゃ・・・」

「・・・何か言ったか、犬」

もっと尻尾を振らせてやろうか?と、トパーズ。

“おにいちゃん”は禁句なのだ。

「っ・・・!!」

「ママぁ〜、パンツ脱いじゃいなよ〜。どうせはけないじゃん〜」

「・・・・・・」

確かに、この状態では無理だ。

(何でこうなるのよっ!!パーティに来たんじゃなかったの!?)

ヒスイが渋々パンツを脱ぐと、すぐさまアクアが引ったくり。

「ママのパンツはぁ〜、アクアが持っててあげるね〜」

「・・・・・・」

(お兄ちゃん、早く来ないかな・・・)

ふぅ。犬となったヒスイの小さな溜息。

今日もまた苛められてしまった・・・。

 

 

そのうえ。

 

 

「・・・はぐれちゃった」

犬コスプレのまま、ひとり、巨大迷路に取り残され。

どこでどう迷ったのか、自分でもわからない。

「トパーズ?アクア?どこ??」

迷ったというより、アクアとトパーズが忽然と消えてしまったのだ。

「どうするのよ・・・この耳と尻尾」

外し方不明のラブ・アイテム。

耳はともかく、埋め込まれた尻尾の扱いに困る。

 

 

「やりっぱなしにしないでよっ!!」

 

 

トパーズとアクアの名を呼びながら、走り回るヒスイ。

すると偶然にも迷路を抜け、これまで緑づくしだった視界が一気に開けた。

「え・・・?あれ?ここって・・・」

 

 

ヒスイ、シュガーランド一番乗り。

 

 

 
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