World Joker

番外編これもまた、縁。」のコハクルート

アダルトリラクゼーション

コハク×ヒスイ

「マッサージ、してくれる?オトナ向けの」


それは、イースターの夜のこと。
バスルームでヒスイの髪をおだんごに結い、再度ウサギの耳をつけさせ。
にこやかに、コハクが言った。
「・・・・・・」
ヒスイは何も言い返せない。
今夜のコハクはちょっぴり意地悪モードであることを察したからだ。
何をどう仕組まれたのか・・・
優勝賞品としてマッサージ券を作るにあたり、メノウに薦められた本を何冊か読んだが、その中にオトナ向けのものも含まれていたのだ。
そしてなぜか、ローションが用意されている。
準優勝の賞品だというが・・・聞いていない。
「・・・・・・」
なまじ知識があるだけに、恥ずかしい・・・けれども。
「たまにはいいね、こういうのも」と、コハクが言うので、頑張ってみる気になった。
(こうなったら、やるしかないわ!!)


バスルームには、柔らかいマットが敷かれていて。
二人はそこに裸でいる。
コハクは腰を下ろし、ヒスイに背を向け待っていた。
ヒスイは緊張しながらも、ローションの蓋を開け。
ねっとりとした液体を手に取り、見慣れた紋様の上に塗った。
続けて、ボトルから自身の胸元へと、直接垂らし、塗り広げた。
「えっと・・・じゃあ・・・するね」
「うん」

ヌチャッ・・・

粘つくコハクの背中に、粘つく乳房をくっつけるヒスイ。
SSサイズの乳房を押し付けるようにしながら、コハクの背中で滑らせる。

ニュルニュル・・・

「っ・・・はぁ・・・」
ヒスイの顔がみるみる赤く染まってゆく・・・
ヌルヌルの膜越しに感じる、大好きなコハクの体温。
ただ肌を重ねているだけでも気持ちがいいのに。
擦り合わせるという新たな快感が加わる。
「ん・・・ッ!!」
ヒスイが動く度、上下に折れ曲がる乳首にローションが絡む。
片やコハクは、視線を後ろに流しながら、すました微笑みを浮かべるばかり。
「や・・・も・・・」
自分の気持ちだけが、いやらしく昂っていくようで。
ヒスイはすぐに音を上げた。
「はぁはぁ・・・も・・・わかんない・・・おにぃちゃぁ・・・」
「じゃあ、交代しようか」
「ん・・・」
ヒスイが返事をすると、コハクは向きを変え。
「そこに座って、脚出して」
「ん・・・」
言われたとおり、ヒスイが脚を伸ばす・・・その脚を、コハクは片手で軽く持ち上げ。
もう片方の手で、そこにローションを垂らした。それから・・・
「ふぁ・・・っ・・・おにいっ・・・」
両手でふくらはぎのマッサージ。
足首から膝にかけて、下から上へと揉みあげる。

ニチニチニチ・・・ニチュッ・・・

「どう?気持ちいい?」と、瞳を伏せたまま笑うコハク。
「なんか・・・いつもより・・・おと・・・すごい・・・ぬるぬるだし・・・」
「くすっ、ローション使ってるからね」
セックスの前後に、コハクは時々こうしてヒスイの体をマッサージしているのだが。
ローションプレイは“非日常”にするため、あまりしていなかった。
そう、わざと慣れさせないのだ。
従ってヒスイは戸惑い。もうすでに、マッサージとセックスの境目がわからなくなっていた。
「きもち・・・い・・・けど・・・も・・・いい」と、ヒスイ。
裸で向き合い、互いの性器を目にしていれば、思考はおのずとセックスの方へ囚われ。
「えっち・・・したい・・・」
ヒスイの口から零れる言葉。
直接、目を見ては言えなかったが、ヒスイの願いをコハクは聞き入れた。




ローションが染み広がったマットの上、ヒスイを仰向けに寝かせ。乗り掛かるコハク。
「ヒスイのここは、すぐ出てきちゃうんだよね」
そう言いながら、指先でクリトリスを押さえた。
「ひぁうんッ!!あ・・・あ・・・」
指先の力に反して、クリトリスが勃ち上がろうとする。
敏感な場所で生まれる圧迫感が堪らない。
「ふあ・・・あぁ・・・んッ!!」
包皮の中、クニュクニュと追い回されるクリトリス。
恥骨が熱く痺れ、じっとしていられない。
「あッ・・・はぁ・・・んッ!!」
踵をマットに擦り付けるヒスイ。
一方で、コハクの唇に唇を塞がれ。
キスで呼吸を制限される。
「はぁはぁ・・・ん・・・ふぅ・・・」
酸素不足で、だんだんと頭がぼーっとしてきた。
それに相反して快感がより際立つ。
「んぅ・・・ッ!!ふ・・・!!!」
振り回す腰。膣口に浮いた愛液があちこち飛び散る。
「あッんッ!!だめ・・・これ・・・イッちゃう・・・からぁっ・・・ん」
ヒスイは、竦んだり、伸び上がったりしながら、口づけとクリトリス愛撫を受け。
「んッんッ・・・ふ!!」
左右に拡げた太腿を、散々ビクビクさせた末に達した。
「――っああ・・・ッ!!」
それとほぼ同時に。コハクの指がヒスイの膣内へと入れられた。
「飛んじゃわないように、これにつかまって、ね」
“飛ぶ”というのは、意識の話だが。
「んあッ!!あ・・・あぁッ!!」
膣肉がコハクの指をきつく締め上げる感覚が、ヒスイの意識を繋いだ。
「はぁっ・・・はぁっ・・・おにいちゃ・・・ひぐッ!!」
膣に入れられた指は、人差し指と中指の二本。
それがゆっくりと前後する。
「んふッ!!はぁはぁ・・・あ・・・あ・・・んッ!!」
襞のひとつひとつがイッているみたいな、快感の連続。
泡立った愛液が、ピンクに色づくアナルの脇をドロドロと流れていく・・・
「うッ・・・あッ!!あぅ・・・ッ!!」
鈍く甘く呻きながら、ヒスイは何度も体を反り返らせた。


「よしよし」
コハクは指を抜き。
すっかり快感熱に侵されたヒスイの頬や額を、やわやわと撫でながら、その唇にキスをした。
続けてヒスイの首筋を吸い。
「ん・・・あ・・・」
ローションまみれになっている乳房を、手のひらで優しく包み、乳首を摘んだ。
「あッ・・・ふあぁんッ!!」
膨らんだそこが僅かに楕円になって。
マットの上、ヒスイが身をくねらせる。
背中でネチョネチョと音が鳴った。
「んッ!んッ!あ・・・は・・・んッ!!」
しきりに揺れる腰を捕まえ。
「そろそろ挿れてもいいかな?」と、コハク。
「はぁっ・・・はぁっ・・・」
体じゅうにあらゆる快感が根付いていて、ヒスイは、頷くのが精一杯だったが。
自分に向けられた、見るからに硬いペニスを前に、両脚を拡げた。
そして・・・
聞こえるのは、男女の甘い息遣いと、肉の中に肉が沈む音――

ぐぷん・・・ッ・・・

次の瞬間、静寂は破られ。ヒスイの喘ぎがバスルームに響き渡った。
「――あぁぁ!!!」
奥を目指すペニスと、奥に引き込もうとする膣。
すぐに一体化して、交わりは濃厚なものになった。
「あッ・・・おにいちゃ!!あッあッあッ・・・はぁんッ!!」
規則正しく律動するコハクのペニス。
「んッ・・・」
ズルル・・・顔を上げて見送って。
「あうんッ!」
ズクンッ!!喉を反らせて迎える。
悦びの表情で、アップダウンを繰り返すうち、ヒスイの髪はほどけ、マットの上に広がった。
「あッうッ・・・ああ・・・ッ!!」
続け様、膣奥をグリグリされて。
コハクに密着した肉ビラが捻じれる。
「ひッ・・・んッ!!ああ・・・」
それからまた、股間で股間が跳ね出した。
「あぅ・・・ッ!!っはッ!!はぁはぁ・・・あぁッ!!」
ドチュン!ドチュン!子宮口を突いて、その内側に男の蜜を送り込むコハク。
「ふぁッ・・・あ!!」
男の蜜は受精の手助けをするもので。
子宮が欲しがるのは、当たり前といえば当たり前なのだが・・・
「!!?」(も・・・ひらいて・・・きちゃっ・・・)
その時。
「好きだよ、ヒスイ」と、愛の告白。


「今夜も奥までいかせてね」


タイミングを逃さず、コハクが腰を突き上げる。
「――!!!」
子宮を開かれると、全身へと巡る痺れが半端ない。
何もかも蕩けるような、その快感も然りで。
「ひッ・・・あ!!あぁぁぁッ!!!」
ローションでヌルヌルになった自身の髪を握り締め、激しく悶えるヒスイ。
間もなく・・・


「あ!!はぁぁぁ・・・・ん・・・」


最高のクライマックスを迎える。
それを知らせるかのように、勢いよく潮を吹いた。
「は・・・あ・・・」(きもちいの・・・とまんない・・・よぅ・・・)
恍惚と吹き続ける潮が、結合部をしとどに濡らす中。
更にググッと押し込まれ、浮いた爪先がビクビク震える。
「あ・・・ふぅんッ・・・」


「いっぱい出そうなんだけど、いいかな?」


相変わらず美しい顔でコハクが尋ねる。
「はぁはぁ・・いい・・・よ」
微笑んだヒスイの唇に、同じく微笑んだ唇を重ね。
コハクは射精した――
「!!んうッ!!あ!!!あああー!!!」
精液と一緒に、再び快感の波がヒスイの体へと押し寄せる。
「はーっ・・・はーっ・・・」
最後には、熱も何もかも攫っていって。
ゾクリ、身震い。
ヒスイは限りなく目を細め、口の端からトロトロと甘ったるい涎を垂らした。
「あ・・・ひ・・・おにい・・ちゃ・・・」





「髪、ほどけちゃったね」
シャワーをヒスイの体に当て、ローションを洗い流しながらコハクが言った。
「それは別にいいけど・・・」と、ヒスイ。
それから、不思議そうな顔で。
「なんでコレしたままなの?」
コレとは、ウサギの耳のことだ。
「今日はイースターだから」と、コハクが笑う。
イースターでは、玉子が新しい命の象徴とされるが、一説では、ウサギも沢山子供を産むことから、イースター定番の動物とされている。
「ヒスイにぴったりだと思って」
「え?そう???」




「・・・ね、ヒスイ」
「ん?」
「僕の子供をたくさん産んでくれて、ありがとう。これからも、よろしくね」
「うんっ!!」

+++END+++

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