―外伝―
TEAM ROSE
[ 08 ]
「あ・・・あぁ・・・ッ!!」
腸壁が捲り返される度に、よがり、喘ぎ。
だらしなく開いた陰唇から愛液が滴り落ちる。
「はっ・・・あッ!おにい・・・ちゃん」
猫でいうところの伸びの姿勢でシーツに掴まりながら、懸命にヒスイが言葉を発した。
「ん?」
「これ・・・おしおき・・・なの・・・?」
「さあ、どうかな」
二人の間で、そんな会話が交わされた直後のことだった。
「やあ、おかえり。ちょうどいい所に来たね」
コハクBの声が他に向けられた。
ヒスイが顔を上げると、そこにはオリジナルのコハクが立っていた。
「あ・・・あ・・・おにいちゃ・・・」
嬉しそうに笑ったヒスイが手を伸ばす・・・が。
「!?」
コハクBに腰を抱え上げられ、上体を起こされた。
「――!!あぁぁ・・・ッ!!」
背面座位になると、ペニスが更に奥まで食い込み。
その快感と驚きの相乗効果で、否応なく達してしまう。
「あ・・・あ・・・」
ビクビクと震え、もう自分では動かすことのできない両脚を、背後のコハクBに拡げられ。
ペニスとアナルの結合が晒される。
続けてコハクBが。
「見せてあげるといいよ、お尻でイッてるところ」
そう言って、ヒスイの首筋を強く吸った。キスマークを付けているのだ。
「あ・・・んんッ・・・おにぃ・・・ちゃ・・・」
それでも、ヒスイの視線はオリジナルコハク※以下、コハクA※へと向いていた。
すると・・・
「ただいま、ヒスイ。遅くなってごめんね」
コハクAは牙を見せて笑い。
ヒスイのすぐ傍へ寄ると、その喉元を撫で上げた。
それはキスの合図で。
「んん・・・おにい・・・ちゃ」
上を向いたヒスイの唇に、コハクAが唇を乗せる。
巧みにヒスイの舌を誘い出し、そこに自分の舌を絡めた。
「はっ・・・はっ・・・」(おにいちゃ・・・だいすき・・・)
キスをする時、ヒスイは大抵目をつぶっているのだが・・・
瞼の裏が熱すぎて、少し目を開ける。
(あ・・・)
愛と快感の象徴ともいうべきハートの光が視界に現れた。
気持ちが募ると、時々具現化して見えるようになった。
これが、目の前にいるコハクにも見えていればいいのに、と、アナルオーガズムを迎えるなか、ぼんやり思う。
「ん・・・ぅ」
ヒスイの思考能力はひどく低下していて。
“この後”のことは、二人のコハクに任せるしかなかった。
「ん・・・んん・・・あ・・・」
コハクAがキスを終えると、コハクBが、ヒスイの乳房の根元をやんわりと揉んだ。
「あんッ!!ん〜・・・!!!」
ずっと張り詰めていた乳房の先は母乳で濡れそぼり、ぴくぴく、快感に震えている。
そこにコハクAが舌愛撫を加えた。
「あ・・・んぅ・・・おにぃ・・・はぁッ!!」
母乳にまみれた乳首を舌の表面と側面でネチネチと舐め転がす。
その一方で、ヒスイの割れ目へと指を伸ばし、粘膜を触り始めた。
「んッ・・・!ふッ・・・!」
ヒスイが腰を揺らす。
コハクBのペニスがアナルに入ったままだったが、コハクAの指によって、膣に快感が戻ってくる。
濡れきった陰唇がコハクの指を舐めるように蠢いた。
「ここにも欲しい?」
コハクAが尋ねる。
ヒスイは迷わず頷いた、が。
「!!おにいちゃ・・・それ・・・」
「うん、着けてみたんだ。もちろん自分でね」
コハクAが服を脱ぎ捨て現れたのは、勃起ペニスに着けられた純銀製のピアス。
先端と、裏筋部分に珠状のものがずらりと並び、ゴツゴツとしたフォルムになっている。
「大人のおもちゃみたい――でしょ?」
言葉を失っているヒスイに、美しく微笑みかけるコハクA。
「アソコのカタチ、変わっちゃったらごめんね」
コハクAの腰の高さに合わせるため、近くのテーブルを椅子代わりに、コハクBが浅く腰掛ける。
もちろんヒスイも一緒だ。
コハクBの膝に乗ったまま。尻穴には、ペニス。
もうすっかり馴染んでいた。
勝手に愛を紡ぎ合い、快楽物質を出し続けている。
「よっ・・・と」
改めて、コハクBがヒスイの両脚を拡げる・・・
その中心にコハクAが腰を寄せた。
「じゃあ、挿れるね――」
っぷッ・・・ぶちゅぶちゅぶちゅ・・・・
「あ!アッ・・・あ・・・ッ!!」
膣がいつもと違う刺激を受け、いつもと違う拡がり方をする。
お尻側から圧迫されているため、尚更それが際立った。
「ひッ・・・ひぃんッ!!ひうぅんッ!!」
途中何度も興奮の潮を吹き、ヒスイは髪を振り乱した、が。
それもほんの一時で。
「ああ、溶けてるね」
膣内でコハクAのペニスが動き出すと。
ゴツゴツしたものが、シュワシュワとラムネのように、快感だけを残して消えていった。
「あ・・・あ・・・」(なに・・・これ・・・)