World Joker

―外伝―

TEAM ROSE



[ 09 ]

「あぁッ・・・ああ・・・あッんッ!!」
ペニスが突き込まれる度、恥骨に甘い痺れが走る。
性器ピアスは、ヒスイの中で全部溶け。
コハクAのペニスはいつものカタチへと戻り、その代わり、ヒスイが大人っぽい体つきになっていたが、二穴責めに翻弄され、本人は気付く余裕もない。
「あんッ!あんッ!ああ・・・んッ!!」
濡れまくる膣に、じゅぷじゅぷと入れられるペニスが気持ち良すぎて。
「あぁ・・・ッ!っはぁッ!!」
受け止めきれなくなって、コハクBの上、腰を捻る。
すると、そちら側からも気持ち良いものが込み上げてきて。
「ああー・・・」
瞳に沢山のハートを浮かべながら、正面のコハクAに縋りつく。
「おにぃちゃぁ・・・きもちぃ・・・きもちぃよう・・・あうッ!あうぅッ!!」
一突きごとに、淫らに輝く花火がヒスイの頭の中に打ち上がり、快楽一色に染められていく・・・
「あ・・・ひ・・・あ・・・」
ヒスイが口からこぼした舌を、コハクAの舌が拾い上げ、そのままキスをする。
コハクAは突きを捏ねに変え、ヒスイの奥を、子宮を、念入りに愛し始めた。
一方、コハクBは、一回りも二回りも大きくなったヒスイの乳房に指を這わせ、白く濡れた乳頭と乳輪を撫で擦る。
「――!!!!」
口の中、膣、子宮、乳首に、アナル。
快感があちこちで弾け、統率できない。
「はっ・・・はっ・・・」
ピチャピチャ、水音をたてて、コハクAと舌を弾き合いながら。
「イクイク、イッちゃ・・・!!これ・・・もどってこれな・・・はぁッ!はぁッ!」
涙声で訴え、荒ぶる呼吸で、コハクAと更に激しいキスをする。
そして・・・
ビクンッ!!コハクAとコハクBに挟まれた体が飛び上がる。


「んふぁぁぁぁ・・・ッ!!!!!」


ヒスイの両腕を掴み、引き寄せるコハクA。
ヒスイの浮いた腰を掴み、引き戻すコハクB。
それぞれ、亀頭をヒスイの奥深くに入れ、同時に射精――
それによって、ヒスイの蕩けた嬌声が追加された。


「あぁぁぁぁー・・・!!!!!」


一方は子宮の天井を叩き、もう一方は腸の奥の奥まで流れ込んでくる。
違うルートを通ってくる熱い精液に感じながら、自らもビチャビチャとイキ潮を噴き。
「はぁはぁ・・・おにい・・・ちゃ・・・」
ヒスイはゆっくりと、意識を失っていった。




「好きだよ、ヒスイ」
ヒスイをベッドまで運び、頬を撫で、キスをするコハク。
分身、コハクBはもういない。
「・・・・・・」
(分身にヤラせるなんて・・・)
「・・・少し意地悪だったかな」
黙って目を遣るのは、ヒスイの手首に巻かれた銀のブレスレット。
(オニキスから“お守り”として貰ったって言ってたっけ)
ブレスレットについて話したのはそれだけで。
(あとは余裕ぶって、黙認してた訳だけど)
そこに秘密が隠されていたかと思うと、やはり嫉妬心が疼く。
「我ながら・・・先が思いやられるなぁ・・・」
コハクは苦笑いを浮かべ、もう一度ヒスイにキスをすると。
大人用の服を揃えるため、102号室を後にした。



「ん・・・」
しばらくして、ヒスイが目を覚ました。
「おにい・・・ちゃん?いないの?」
コハクの気配がない。
「あ、これ・・・」
枕元には、再び外出する旨を綴ったメモと、一対のランジェリー。
それと、応急処置的にジャージの上下セット※下はショートパンツ※が置かれていた。
早速ブラジャーとショーツを身に着けるヒスイ。
大人の体にぴったりのサイズだった。
(さすがお兄ちゃん・・・)
今更驚くことでもないが。
「ああいう方法でも、効果あるのね」
ジャージを着たヒスイは、鏡の前に立ち、自分の姿をしげしげと眺めた後、ハンガーに掛かっている衣装を見た。
チームロゼのゴスロリ服一式だ。
「・・・・・・」
(折角お兄ちゃんが作ってくれたのに、この体じゃ着られない・・・)
「・・・あ!そうだっ!」
(魔力を大量消費すれば、元に戻るんじゃない!?)
そうと決まれば。
ヒスイは部屋を飛び出し、甲板へと急いだ。
適当な魔法を適当にブッ放すために、だ。
(すぐいつもの体に戻るから、待っててね!お兄ちゃん!)



甲板にて。

「あれ?セレ?」
「ヒスイ・・・かね?」
日が沈み、夜の帳が下りていたため、潮風に舞うヒスイの銀髪と抜けるような白い肌が輪をかけて美しく見えた。
その上、スタイル抜群の大人ver.である。
シトリンやアクアに比べれば、やはり小柄ではあるが、ショートパンツから覗く美脚は大したものだった。
「背が伸びたのかね」と、セレ。変貌を遂げたヒスイに驚く様子はない。
「うん、そう」
セレは何をしてたの?と、今度はヒスイが聞き返す。
船内を散策していた〜というのが、セレの答えだった。
「航海は久しぶりなのでね、浮かれてしまうよ」
「久しぶり?セレは船に乗ったことあるの?」
「昔、何度かね」
「へぇ・・・」
セレの過去については、ほとんど何も知らない。←さして興味もない。
ヒスイは当初の目的を思い出し、甲板の端まで移動した。
「何をする気かね」
「魔力を消費したいの」
「見ていても良いかね」
「別にいいけど」
そう言ったヒスイが夜空を仰ぐ。
この日の天気は・・・曇り。夜になっても雲が晴れず、星が見えない。
そこでヒスイは、風属性の魔法でこの辺り一帯の雲を吹き飛ばそうと考えた。
(星も見えるようになるし!一石二鳥よね!)
魔法のステッキを空に向けて構え、呪文を唱える・・・ステッキの先に風の力が恐縮し、いざ発射――という時だった。


「わ・・・!?」


船が揺れ、大人の体に慣れていないヒスイがバランスを崩した。
それに伴い、発射方向にズレが生じ・・・
「――!!?」
ヒスイの体が、後方へと吹き飛んだ。
丁度そこにはセレが待機していて、ヒスイを受け止めたが。
「おやおや、困ったものだ」
勢いは止まらず。


バシャァンッ!!


二人は、海に落ちた。



吸血鬼組、早くもトラブル発生――

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