World Joker

―外伝―

TEAM ROSE



[ 25 ]



「んぁ・・・ぁ!!おにぃ・・・」
蓄積された快感は、今にも弾けそうで。
ヒスイはコハクの腰に脚を絡めた。
「そろそろイく?」と、コハク。
「んッ・・・!!」
下腹を引き攣らせながら、ヒスイが頷く。
「じゃあ――」
上体を低くし、ヒスイと肌を合わせたコハクが腰を振り上げた。
「ッあッ!!おにい・・・ッ!!」
ズブン・・・ッ!!膣奥に超快感の一撃が決まり。
そこから、ズチュズチュズチュ!!猛スピードで極上ペニスが送り込まれる。
「あッ!あッ!これ・・・すご・・・おに・・・あ!あぁッ!!んぁぁ・・・ッ!!」
コハクの腰に乗せた踵が弾む。
「ッ――!!!!」
膣の収縮はいつの間にか始まっていて。
きつく締まるにつれ、奥の、子宮口は弛み。自ら絶頂液に濡れ、受精の準備に入っていた。
「はっ・・・はっ・・・あ!!」
そこにコハクが亀頭を繋ぎ合わせる・・・
「あ・・・あぁ・・・ん」
快感という快感が子宮に流れ込んでくる。
「は・・んん・・・ッ!!」
ブルッと震え、ふたたび達するヒスイ。
「んん・・・あ・・・おにい・・・」
悦に入った表情で、本能に身を任せ。
精液を欲しがり、むちゃむちゃ、亀頭に吸い付く子宮口。
「可愛いね」
コハクは、ヒスイの耳元で囁き、キスをしながら子宮を揺らした。
「あ・・・ん・・・ん・・・」
全身が快楽に包まれる、至福の感覚。
ヒスイはもうメロメロになっている。

そして――

「―――!!!!」
コハクの膣内射精。
勢いよく、まずは一回。
それから、強弱をつけて何度も放ち、子宮を刺激しながら、その内側を精液で埋め尽くしてゆく・・・
「あッ・・・・・・あッ・・・・・・」
射精を終えても、コハクはペニスを抜かず。
愛液で濡れているヒスイの尻に陰嚢を乗せ、ぬちゃくちゃと擦り合わせていた。
子宮を押し捏ね、精液を馴染ませているのだ。
その様子はひどくエロティックで。
「あ・・・あん・・・」
(こん・・・なの・・・あかちゃん・・・できちゃう・・・)


イキ尽くしたヒスイが全身脱力したところで、コハクがゆっくりとペニスを抜いた。
「はぁはぁ・・・おにい・・・ちゃ・・・」
「ん?」
「きょうの・・・だしかた・・・なんか・・・えっち・・・」
ヒスイは照れた顔で横を向き、コハクとは視線を合わせず言った。
「くすっ、気に入ってくれた?」
笑いながら、コハクが頬にキスをする。
「っ・・・!!赤ちゃんできても知らないんだからっ!!」
「それはそれで、大歓迎だよ」




『あいつをブッ殺・・・じゃなくて、跡形もなく消し去ってくるから、ヒスイはここで待っててね』


――と、言い残し、オリジナルコハクもまた、窓から姿を消した。
「・・・・・・」(私、結局、何してたんだろ・・・)
任務の役には立っていない気がする。
ヒスイはベッドから立ち上がり、ツリーハウス内のバスルームを探した。
「たくさん汗かいちゃったし」
借り物の、エルフの装束も洗濯したい。
「・・・あ、ここかな?」
バスルームらしきところは見つけたものの、蛇口をひねっても水が出なかった。
仕方なく諦め、室内をブラつくヒスイ。
何気なく、二人のコハクが消えた窓辺に立つ・・・と。
「あ!」(あれってまさか・・・温泉!?)
夜の闇に溶けた淡い湯けむり。
月の光を反射し、輝いている水面が木々の間に見える。
「あそこなら――」
嬉々として、ヒスイが身を乗り出した、次の瞬間。
「!?わ・・・!!」
バランスを崩し、窓から落下した。
ツリーハウスは結構な高さだったが、反射的に天使の羽根を出す。
コハクの、熾天使の遺伝子・・・精液をたっぷり注がれた後なので、それはいつにも増して美しく、強靭で。
ヒスイは見事着地に成功した。

・・・のだが。

そこには、知らない男の姿があった。
ヴァンパイアハンターの制服を着ている。
口元にはホクロ。程良い色気を含んだ美青年――イオスだ。
チームロゼ出現の報告を受け、いち早くこの地へ赴いたのだ。
「天・・・使?」
「え?ちが・・・」
眼鏡越し、瞬きもせず、ヒスイを見つめ。
「ついに・・・私のもとへ降臨した・・・妻にせよという神の啓示か・・・」
ブツブツと呟き。眼鏡を押さえた。どうやら少し涙ぐんでいるらしい。
(な・・・なにこのヒト?なんか変っ!!)
こういう時は逃げるに限る・・・が。
「なぜ逃げる?」
イオスが後を追ってくる。
(逃げるに決まってるでしょっ!!)
ヒスイが全力で走り出して間もなくのことだった。
前方に、人影。
樹海に差し込む月光に照らし出された、その姿は・・・
(誰!?)
漆黒の髪はさっぱりと短く、センターパートのゆるいウエーブ※ヒスイに言わせれば、ワカメのせ頭※
紅い瞳が印象的な吸血鬼――
こちらはこちらで、ヒスイを凝視し、一言。
「これは・・・夢か?“俺の嫁”が・・・なぜ・・・」
「???」(“俺の嫁”?何言ってるの!?あ!!そういえば・・・)
リヒターが話していたことを思い出す。
恐らく、目の前にいるこの男は、リアルガーだ。
“会わない”という約束を交わしたばかりだというのに。
(どうしよう・・・)
リアルガーとイオスに前後を挟まれ。


ヒスイ、絶体絶命・・・!?


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