World Joker/Side-B

36話 嫉妬の種蒔き




その頃―

 

「まー、起きてる?」

アイボリーが、マーキュリーの部屋のドアをノックした。

「・・・・・・」(あー・・・くん?)

精神疲労から、マーキュリーは机でうたた寝をしていたが。

「生えっち、見に行こうぜ!」

アイボリーのとんでもない提案に飛び起き、慌ててドアを開けた。

「あーくん、何、馬鹿なこと言ってるの?行くなら一人で行って」

「・・・・・・」

マーキュリーの冷たい態度に、アイボリーは軽く口を尖らせ、くるりと背を向けた。

それから、「あーあ」と、わざとらしい挑発。

「もしかしたら、混ぜて貰えるかもしんねーし。俺だけでも行って―」

と、そこで。マーキュリーが肩を掴んで引き止めた。

「まー?」

「・・・・・・」

アイボリーのことだ。本当に突入しかねない。

阻止するには、これしかなかった。

「・・・僕も行くよ」

 

 

 

こちら、夫婦の部屋。

 


※性描写カット



アイボリーはやむを得ない男の事情で、途中退場したというのに。

(やっぱり、まーくんは負けん気が強いなぁ)

瞳を伏せ、静かに笑うコハク。

双子が、ヒスイしか見ていなかったのは承知の上で。

 

 

さて、君達は何を想う―?

 

 

 

こうして、朝がやってきた。

 

コハクは朝食に使う野菜を摘みに行っている。起床にはまだ早い時間だ。

大欠伸をしながら、裸足で廊下を歩くヒスイ。

寝間着のままだが、珍しくキッチンに一番乗り・・・かと思いきや。

「お早うございます。お母さん」

「おはよ、まーくん」

マーキュリーが潜入捜査用の制服を着て立っていた。

ヒスイと同じ学校の、白いブレザーだ。王子度がますますUPしている。

「その制服、似合うね!まーくん!」

親しい者の、服の袖や裾を掴むのは、ヒスイの癖だ。今朝もそう。

無邪気に駆け寄り、マーキュリーに手を伸ばす、が。

パシッ!触れる直前で手を払われた。

「・・・え?」(まーくん???)

「すみません、ちょっと・・・気分が悪くて」と、マーキュリー。

ヒスイは目をぱちくりして。

「あ・・・そう・・・ごめんね」

 
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